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今月のクローズアップ第16回商品クローズアップ―中央三井信託銀行―

 

自宅を担保に老後資金を借りる新しいリバースモーゲージが登場

 
  ゆとりある老後を楽しみたいと思っていても、年金制度は不透明で、手持ちの資金を取り崩すのは心配。自宅という資産があるのに、なかなかセカンドライフは思うに任せません。そんな悩みに応える新しいタイプの融資制度とは?
       
 
住みながら自宅を活用して、お金を作れる
 「思い出のたくさん詰まった自宅に住み続けていたいけれど、将来、継ぐ者がいない」「自宅を遺族に残すより、老後の生活資金に余裕を持ちたい」―――そんなニーズに対応してくれるのが、リバースモーゲージです。
 
 リバースモーゲージとは、自宅を金融機関への担保にし差し入れる代わりに資金を借り入れ、利用者の死亡時などに自宅を売却して借入金を精算します。利用者は自宅に住み続けながら一定の資金を受け取ることができ、なおかつ生存中は返済負担もないというのがメリットです。   図表1.リバースモーゲージと住宅ローンの違い
 1980年代にも信託銀行などが手掛けていましたが、地価が暴落したこともあって担保価値が目減りし、土地などを売却しても融資金が回収し切れないなどの問題が生じていました。そんな問題の解消をめざして開発されたのが、今回、中央三井信託銀行から登場した、新しい形のリバースモーゲージです。
 
自宅の評価額に合わせ79歳まで資金を受け取り
 まずはその仕組みを整理しておきましょう。
 中央三井信託銀行のリバースモーゲージを利用できるのは65歳以上79歳以下の高齢者(配偶者がいる場合は夫婦ともに65歳以上)で、80歳到達時まで毎年1回、一定額の融資を受けます。
 従来のリバースモーゲージでは死亡時まで融資が続きましたが、新システムでは79歳までに限定。「従来の仕組みでは、長生きするほど借入金の利息がかさむほか、融資額が担保評価額に近づくと融資を中断せざるを得なくなり、利用者の方には予定していた資金が得られなくなる、といったデメリットが生じるケースがありました」(中央三井信託銀行/個人ローングループ調査役/中原謙二さん)。
 融資総額は担保評価額の5割以内で、年間の最低融資額は100万円。3年ごとに評価額を見直し、評価額が下がった場合には融資額が変更されます。
 融資期間を限定すること、そして融資額を評価額に合わせて調整することにより、融資額が物件の売却価格を上回るリスクを抑える、というわけです。
  図表2.中央三井信託銀行リバースモーゲージの主な条件
 契約時には、80歳以降死亡時まで年金が受け取れる個人終身年金に加入することも可能です(任意加入)。
 
対象は3大都市圏、評価額1億円以上の土地
 担保物件として認められるのは、3大都市圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・兵庫・京都)にある土地付き一戸建てで、土地の評価額が1億円以上であることが条件。抵当権が設定されていないこと、契約者の単独名義または配偶者との共有名義でなければなりません。
「評価額が1億円の場合、当初の融資額は年額260〜270万円程度となります」(中原さん)。金利は変動型で、短期プライムレート連動の2.875%です(4月末日現在)。

 死亡時には物件を売却することになりますが、配偶者が居住している場合は、最長3年間まで売却時期が猶予されます。融資額が売却代金を上回る可能性は小さそうですが、売却で得られた金額が返済額の上限。余剰が出た場合は、相続人が相続できます。また物件を売却せず、自己資金で返済することも可能です。
 
自宅の有効活用として幅広い注目
中央三井のリバースモーゲージ
(http://www.chuomitsui.co.jp/person/p_03/p_03_re.html)
   新しいリバースモーゲージが開発された経緯は、「老後資金を手当てしたいというニーズが高まっていること」(中原さん)。資産があっても目減りさせるのは不安、という人が多いそうです。何歳まで生きるかが分からないからこその不安ともいえるでしょう。

  生きている間は自宅を残し、資金を手当てする。自宅を擬似売却するような形で資金を受け取るのが、リバースモーゲージなのです。
「老人ホームに入居しているものの、生きている間は自宅を処分したくないというケースなど、たくさんのお問い合わせを頂いています」と、中原さん。対象エリアの拡大や担保評価額下限の引き下げなどにも期待したいですね。
 
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